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航空局標準飛行マニュアル(空中散布)

ポイント

農用地等における無人航空機による空中からの農薬、肥料、種子若しくは融雪剤等の散布(空中散布)における航空安全上の遵守事項として、「航空局標準飛行マニュアル(空中散布)」が定められています。
〇航空局標準飛行マニュアル(空中散布)の内容は、航空局標準飛行マニュアル02(飛行場所を特定しない申請)に準拠しています。相違点については下線で示しています
補助者を配置せずに空中散布を行う場合、飛行高度を4m以下とするほか、立入管理区画の設定も必要です。
★「空中散布における無人航空機利用技術指導指針」は廃止されました。

 

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ドローン規制の調査

1.無人航空機の点検・整備

1-1 機体の点検・整備の方法

(1)飛行前の点検
・ 各機器は確実に取り付けられているか(ネジ等の脱落やゆるみ等)
・ 発動機やモーターに異音はないか
・ 機体(プロペラ、フレーム等)に損傷やゆがみはないか
・ 燃料の搭載量又はバッテリーの充電量は十分か
・ 通信系統、推進系統、電源系統及び自動制御系統は正常に作動するか

 

(2)飛行後の点検
・ 機体にゴミ等の付着はないか
・ 各機器は確実に取り付けられているか(ネジ等の脱落やゆるみ等)
・ 機体(プロペラ、フレーム等)に損傷やゆがみはないか
・ 各機器の異常な発熱はないか

 

(3)20時間の飛行毎の点検
・ 交換の必要な部品はあるか
・ 各機器は確実に取り付けられているか(ネジの脱落やゆるみ等)
・ 機体(プロペラ、フレーム等)に損傷やゆがみはないか
・ 通信系統、推進系統、電源系統及び自動制御系統は正常に作動するか

 

1-2 点検・整備記録の作成

 1-1(3)に定める20時間の飛行毎に無人航空機の点検・整備を行った際には、「無人航空機の点検・整備記録」(様式1)により、点検・整備を実施した者がその実施記録を作成し、電子データ又は書面により管理する。

2.無人航空機を飛行させる者の訓練及び遵守事項

2-1 基本的な操縦技量の習得

 プロポの操作に慣れるため、以下の内容の操作が容易にできるようになるまで 10 時間以上の操縦練習を実施する。なお、操縦練習の際には、十分な経験を有する者の監督の下に行うものとする。訓練場所は許可等が不要な場所又は訓練のために許可等を受けた場所で行う。

離着陸 操縦者から3m離れた位置で、3mの高さまで離陸し、指定の範囲内に着陸すること。この飛行を5回連続して安定して行うことができること。
ホバリング 飛行させる者の目線の高さにおいて、一定時間の間、ホバリングにより指定された範囲内(半径1mの範囲内)にとどまることができること。
左右方向の移動 指定された離陸地点から、左右方向に20m離れた着陸地点に移動し、着陸することができること。この飛行を5回連続して安定して行うことができること。
前後方向の移動 指定された離陸地点から、前後方向に20m離れた着陸地点に移動し、着陸することができること。この飛行を5回連続して安定して行うことができること。
水平面内での移動 一定の高さを維持したまま、指定された地点を順番に移動することができること。この飛行を5回連続して安定して行うことができること。

 

2-2 業務を実施するために必要な操縦技量の習得

 基礎的な操縦技量を習得した上で、以下の内容の操作が可能となるよう操縦練習を実施する。訓練場所は許可等が不要な場所又は訓練のために許可等を受けた場所で行う。

対面飛行 対面飛行により、左右方向の移動、前後方向の移動、水平面内での飛行を円滑に実施できるようにすること。
飛行の組合 操縦者から10m離れた地点で、水平飛行と上昇・下降を組み合わせて飛行を5回連続して安定して行うことができること。
8の字飛行 8の字飛行を5回連続して安定して行うことができること

 

2-3 操縦技量の維持

 2-1、2-2で定めた操縦技量を維持するため、定期的に操縦練習を行う。訓練場所は許可等が不要な場所又は訓練のために許可等を受けた場所で行う。

 

2-4 空中散布のための操縦練習

 空中散布等の前後及び最中で機体重量が変化する状況下においても、2-2に掲げる操作又は自動操縦が安定して行えるよう、また、飛行操作を行いながらの散布を円滑に実施できるよう5回以上の空中散布の実績を積むため、訓練のために許可等を受けた場所又は屋内にて練習を行う。(空中散布の訓練は実際の農薬ではなく危険物に該当しない水などを散布する。)

 

2-5 夜間における操縦練習

 夜間においても、2-2に掲げる操作が安定して行えるよう、訓練のために許可等を受けた場所又は屋内にて練習を行う。

 

2-6 目視外飛行における操縦練習

 目視外飛行においても、2-2に掲げる操作が安定して行えるよう、訓練のために許可等を受けた場所又は屋内にて練習を行う。

 

2-7 飛行記録の作成

 無人航空機を飛行させた際には、「無人航空機の飛行記録」(様式2)により、その飛行記録を作成し、電子的又は書面で記録を管理する。

 

2-8 無人航空機を飛行させる者が遵守しなければならない事項

(1)第三者に対する危害を防止するため、第三者の上空で無人航空機を飛行させない。
(2)飛行前に、気象、機体の状況、飛行経路及び散布範囲について、安全に飛行できる状態であることを確認する。
 また、他の無人航空機の飛行予定の情報(飛行日時、飛行経路、飛行高度)を飛行情報共有システム(https://www.fiss.mlit.go.jp/)で確認するとともに、当該システムに飛行予定の情報を入力する。ただし、飛行情報共有システムが停電等で利用できない場合は、国土交通省航空局安全部安全企画課に無人航空機の飛行予定の情報を報告するとともに、自らの飛行予定の情報が当該システムに表示されないことを鑑み、特段の注意をもって飛行経路周辺における他の無人航空機及び航空機の有無等を確認し、安全確保に努める。
(3)5m/s以上の突風が発生するなど、無人航空機を安全に飛行させることができなくなるような不測の事態が発生した場合には即時に飛行を中止する。
(4)アルコール等の影響により、無人航空機を正常に飛行させることができないおそれがある間は、飛行させない。
(5)飛行前に、近隣で航行中の航空機を確認した場合には、飛行させない。
(6)飛行前に、周辺のほ場において飛行中の他の無人航空機を確認した場合には、飛行日時、飛行経路、飛行高度等について、他の無人航空機を飛行させる者と調整を行う。
(7)飛行中に、近隣で航行中の航空機を確認した場合には、着陸させるなど接近又は衝突を回避させる。
(8)飛行中に、周辺のほ場において飛行中の他の無人航空機を確認した場合には、着陸させるなど接近又は衝突を回避させ、飛行日時、飛行経路、飛行高度等について、他の無人航空機を飛行させる者と調整を行う。
(9)不必要な低空飛行、高調音を発する飛行、急降下など、他人に迷惑を及ぼすような飛行を行わない。
(10)物件のつり下げ又は曳航は行わない。
(11)十分な視程が確保できない雲や霧の中では飛行させない。
(12)無人航空機の飛行の安全を確保するため、製造事業者が定める取扱説明書に従い、定期的に機体の点検・整備を行うとともに、点検・整備記録を作成する。
(13)無人航空機を飛行させる際は、次に掲げる飛行に関する事項を記録する。(飛行記録の作成
 ・ 飛行年月日
 ・ 無人航空機を飛行させる者の氏名
 ・ 無人航空機の名称
 ・ 飛行の概要(飛行目的及び内容)
 ・ 離陸場所及び離陸時刻
 ・ 着陸場所及び着陸時刻
 ・ 飛行時間
 ・ 無人航空機の飛行の安全に影響のあった事項(ヒヤリ・ハット等)
(14)無人航空機の飛行による人の死傷、第三者の物件の損傷、飛行時における機体の紛失又は航空機との衝突若しくは接近事案が発生した場合には、次に掲げる事項を速やかに、許可等を行った国土交通省地方航空局保安部運用課又は空港事務所まで報告する。なお、夜間等の執務時間外における報告については、24 時間運用されている最寄りの空港事務所に電話で連絡を行う。(事故等の報告
 ・ 無人航空機の飛行に係る許可等の年月日及び番号
 ・ 無人航空機を飛行させた者の氏名
 ・ 事故等の発生した日時及び場所
 ・ 無人航空機の名称
 ・ 無人航空機の事故等の概要
 ・ その他参考となる事項
(15)飛行の際には、無人航空機を飛行させる者は許可書又は承認書の原本又は写しを携行する。

3.安全を確保するために必要な体制

3-1 無人航空機による空中散布を行う際の基本的な体制

〇場所の確保・周辺状況を十分に確認し、第三者の上空では飛行させない。
〇風速5m/s以上の状態では飛行させない。
〇雨の場合や雨になりそうな場合は飛行させない。
〇十分な視程が確保できない雲や霧の中では飛行させない。
〇飛行させる際には、安全を確保するために必要な人数の補助者を配置し、相互に安全確認を行う体制をとる。
〇補助者は、飛行範囲及び散布範囲に第三者が立ち入らないよう注意喚起を行う。
〇補助者は、飛行経路及び散布範囲全体を見渡せる位置において、無人航空機の飛行状況、散布状況及び周囲の気象状況の変化等を常に監視し、操縦者が安全に飛行させることができるよう必要な助言を行う。
〇ヘリコプターなどの離発着が行われるなどの航行中の航空機に衝突する可能性があるような場所では飛行させない。
〇第三者の往来が多い場所や学校、病院等の不特定多数の人が集まる場所の上空やその付近は飛行させない。
〇高速道路、交通量が多い一般道、鉄道の上空やその付近では飛行させない。
〇高圧線、変電所、電波塔及び無線施設等の施設付近では飛行させない。
〇飛行場所付近の人又は物件への影響をあらかじめ現地で確認・評価し、補助者の増員、事前周知、物件管理者等との調整を行う。
〇人又は物件との距離が30m以上確保できる離発着場所及び周辺の第三者の立ち入りを制限できる範囲で飛行経路及び散布範囲を選定する。
〇飛行場所に第三者の立ち入り等が生じた場合には、直ちに散布を中止しかつ速やかに飛行を中止する。
〇人又は家屋が密集している地域の上空では夜間飛行は行わない。
〇人又は家屋が密集している地域の上空では目視外飛行は行わない。
〇夜間の目視外飛行は行わない。
農薬の空中散布にあたっては、その安全な使用のため、農薬取締法等関連法令に基づくとともに、「農薬の空中散布に係る安全ガイドラインの制定について」(令和元年7月30日付け元消安第1388号)等関連通知に留意して実施する。
操縦者は、空中散布のための操縦訓練を修了した者に限る。

 

★3-1に加え、飛行の形態に応じ、3-2から3-5の各項目に記載される必要な体制を適切に実行すること。

 

3-2 人又は家屋の密集している地域の上空における飛行又は地上又は水上の人又は物件との間に 30mの距離を保てない飛行を行う際の体制

〇飛行させる無人航空機について、プロペラガードを装備して飛行させる。装備できない場合は、第三者が飛行経路下及び散布範囲に入らないように監視及び注意喚起をする補助者を必ず配置し、万が一第三者が飛行経路下に接近又は進入した場合は操縦者に適切に助言を行い、飛行を中止する等適切な安全措置をとる。
〇無人航空機の飛行について、補助者が周囲に周知を行う。

 

3-3 夜間飛行を行う際の体制

〇夜間飛行においては、目視外飛行は実施せず、機体の向きを視認できる灯火が装備された機体を使用し、機体の灯火が容易に認識できる範囲内での飛行に限定する。
〇飛行高度と同じ距離の半径の範囲内に第三者が存在しない状況でのみ飛行を実施する。
〇操縦者は、夜間飛行の訓練を修了した者に限る。
〇補助者についても、飛行させている無人航空機の特性を十分理解させておくこと。
〇夜間の離発着場所において車のヘッドライトや撮影用照明機材等で機体離発着場所に十分な照明を確保する。

 

3-4 目視外飛行を行う際の体制

目視外飛行は、目視内農地と接続する農地の範囲内でのみ実施し、第三者の立ち入りを制限できない公道、住宅地等に隔てられた飛び地では実施しない。
〇飛行の前には、飛行ルート下及び散布範囲に第三者がいないことを確認し、双眼鏡等を有する補助者のもと、目視外飛行を実施する。
〇操縦者は、目視外飛行の訓練を修了した者に限る。
〇補助者についても、飛行させている無人航空機の特性を十分理解させておくこと。

 

3-5 危険物の輸送を行う際又は物件投下を行う際の体制

〇3-1に基づき補助者を適切に配置し飛行させる。
〇危険物の輸送の場合、危険物の取扱いは、関連法令等に基づき安全に行う。
〇物件投下の場合、操縦者は、物件投下の訓練を修了した者に限る。

 

3-6 補助者を配置せずに空中散布を行う際の基本的な体制

 各飛行形態において補助者を配置しない場合には、以下に記載された必要な体制を追加して適切に行う。
飛行高度は空中散布の対象物上4m以下とする。
3-3及び3-4の場合には、自動操縦による飛行のみにより行い、飛行範囲を制限する機能(ジオ・フェンス機能)及び不具合発生時に危機回避機能(フェールセーフ機能)が作動するよう設定して飛行させる。
飛行場所に接近する可能性のある人や車両への衝突リスクを回避するため、飛行の精度に由来する「位置誤差」と、物体としての危険性に由来する「落下距離」を合算して、飛行範囲の外側に立入管理区画を設定する。
製造者等が保証した「位置誤差」、「落下距離」(飛行の高度及び使用する機体に基づき、当該使用する機体が飛行する地点から当該機体が落下するまでの距離として算定されるもの)に応じて、立入管理区画を設定する。
製造者等が保証した「位置誤差」等が示されていない場合には、飛行マニュアル別添に基づき、飛行範囲の外周に立入管理区画を設定する。
立入管理区画では、人や車両の接近の可能性がある場合に、飛行場所の状況に即した注意を求める対応を行う。
【参照】立入管理区画の設定

【注意喚起措置の例】
〇看板等の設置
〇空中散布の実施区域及びその周辺への事前周知の徹底
〇空中散布の実施前、合間の見回り

なお、「無人航空機の飛行に関する許可・承認の審査要領(平成27年11月17日付け国空航第684号、国空機第923号)5-4(3)c)キ)に規定された航空機の確認のための措置は、農用地での空中散布等の際には飛行高度を制限(飛行高度は空中散布の対象物上4m以下とする。)することで不要とする。

 

3-7 非常時の連絡体制

〇あらかじめ、飛行の場所を管轄する警察署、消防署等の連絡先を調べ、2-8(14)に掲げる事態が発生した際には、必要に応じて直ちに警察署、消防署、その他必要な機関等へ連絡するとともに、以下のとおり許可等を行った国土交通省地方航空局保安部運用課又は空港事務所まで報告する。なお、夜間等の執務時間外における報告については、24時間運用されている最寄りの空港事務所に電話で連絡を行う(事故等の報告)。

参照

国土交通省

航空局標準飛行マニュアル(空中散布)

 

農林水産航空協会

農林水産航空事業

 

弊所HP(飛行マニュアル)

飛行マニュアルの作成
航空局標準飛行マニュアル
航空局標準飛行マニュアル(空中散布)

 

弊所HP(空中散布)

農薬・肥料・種子・融雪剤等の空中散布
立入管理区画の設定
無人ヘリコプターによる農薬の空中散布に係る安全ガイドライン
無人マルチローターによる農薬の空中散布に係る安全ガイドライン
空中散布等を目的とした無人航空機の飛行に関する許可・承認の取扱いについて(両局長通知)
登録代行機関
ドローンで使用可能な農薬
【廃止】空中散布における無人航空機利用技術指導指針

 

◆初めての方は「5分でわかる!ドローン規制の全体像」よりご覧ください。
◆ドローンに関する規制の一覧は「トップページ」をご覧ください。
◆法規制の解説動画/相談サービス付き「ドローンの飛行申請

 

 

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