ひと目で分かる! ドローン規制の全体像

ラグビーW杯・五輪会場/空港(ラグビーW杯特措法・東京五輪特措法)

ポイント

〇ラグビーW杯大会会場/東京オリンピック・パラリンピック大会会場や拠点空港におけるドローン飛行が制限されます。
〇対象大会施設や対象空港における飛行に当たっては、組織委員会の同意や空港管理者の同意/事前通報が求められます。
〇対象空港の施設管理者は、滑走路の閉鎖その他の安全確保措置をとることができます。
小型無人機等飛行禁止法が適用・準用されます。

規制の概要

規制の場面

・ ラグビーW杯大会会場・東京オリンピック・パラリンピック大会会場における飛行
・ 拠点空港における飛行

規制の内容

 小型無人機等を対象大会関係施設、対象空港、これらの周辺地域の上空で飛行させてはならない。

根拠法

・ 平成31年ラグビーワールドカップ大会特別措置法18条1項・小型無人機等飛行禁止法9条1項
・ 平成32年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会特別措置法31条1項・小型無人機等飛行禁止法9条1項

所管官庁

・ 文部科学省(ラグビーW杯特措法)
・ 内閣官房(東京五輪特措法)

規制の趣旨

・ テロなどの危険の未然防止
・ 大会の円滑な準備・運営の確保

対象大会関係施設

対象大会関係施設

〇文部科学大臣は、組織委員会の要請があったときは、組織委員会が大会の準備又は運営のために使用する大会の会場その他の施設のうち、大会の円滑な準備又は運営を確保するためにその施設に対する小型無人機等の飛行による危険を未然に防止することが必要であると認めるものを、「対象大会関係施設」として指定することができる(ラグビーW杯特措法16条1項・東京五輪特措法29条1項)。

 

対象大会関係施設の敷地又は区域

〇文部科学大臣は、対象大会関係施設の指定と併せて、当該施設の敷地又は区域を指定する(ラグビーW杯特措法16条1項・東京五輪特措法29条1項)。

 

対象大会関係施設の周辺地域

〇文部科学大臣は、対象大会関係施設およびその敷地・区域を指定するときは、当該対象大会関係施設の敷地又は区域及びその周囲おおむね300メートルの地域を「対象大会関係施設周辺地域」として指定する(ラグビーW杯特措法16条2項・東京五輪特措法29条2項)。
★「周辺地域」については小型無人機等飛行禁止法をご参照ください。

 

期間の定め

〇文部科学大臣は、これらの指定をするときは期間を定めて指定するものとする(ラグビーW杯特措法16条3項・東京五輪特措法29条3項、小型無人機等飛行禁止法5条3項)。

対象空港

対象空港

〇国土交通大臣は、空港方第4条第1項各号に掲げる空港のうち、大会の選手その他の関係者の円滑な輸送を確保するためにその施設に対する小型無人機等の飛行による危険を未然に防止することが必要であると認めるものを、「対象空港」として指定することができる(ラグビーW杯特措法17条1項・東京五輪特措法30条1項)。

 

対象空港の敷地又は区域

〇国土交通大臣は、対象空港の指定と併せて、当該空港の敷地又は区域を指定する(ラグビーW杯特措法17条1項・東京五輪特措法30条1項)。

 

対象空港周辺地域

〇国土交通大臣は、対象空港及び敷地・区域を指定するときは、当該対象空港の敷地又は区域及びその周囲おおむね300メートルの地域を、「対象空港周辺地域」として指定する(ラグビーW杯特措法17条2項・東京五輪特措法30条2項)。
★「周辺地域」については小型無人機等飛行禁止法をご参照ください。

 

期間の定め

〇国土交通大臣は、これらの指定をするときは期間を定めて指定するものとする(ラグビーW杯特措法17条3項・東京五輪特措法30条3項、小型無人機等飛行禁止法5条3項)。

飛行の禁止

小型無人機等飛行禁止法の適用

 以下のようにみなして、小型無人機等飛行禁止法が適用されます(ラグビーW杯特措法18条1項・東京五輪特措法31条1項)
〇「対象大会関係施設」「対象空港」=「対象施設」
〇「対象大会関係施設周辺地域」「対象空港周辺地域」=「対象施設周辺地域」

 

飛行の禁止

 対象大会関係施設周辺地域及び対象空港周辺地域の上空における小型無人機等の飛行は禁止されます(ラグビーW杯特措法18条1項・東京五輪特措法31条1項、小型無人機等飛行禁止法9条1項)。
★「小型無人機等」の意義については、小型無人機等飛行禁止法をご参照ください。

飛行禁止の例外

小型無人機等飛行禁止法に定める例外

 対象施設周辺地域における飛行は、以下の場合に例外的に飛行が許されます(小型無人機等飛行禁止法9条2項1~3号)。
①対象施設の管理者又はその同意を得た者が当該対象施設に係る対象施設周辺地域の上空において行う小型無人機等の飛行
②土地の所有者若しくは占有者(正当な権原を有する者に限る。)又はその同意を得た者が当該土地の上空において行う小型無人機等の飛行
③国又は地方公共団体の業務を実施するために行う小型無人機等の飛行

 

ラグビーW杯特措法・東京五輪特措法による修正

 ラグビーW杯特措法・東京五輪特措法では、この例外について以下のような修正が加えられています。
〇対象大会関係施設について
 ①の管理者(同意権者)を組織委員会に一本化
〇対象空港施設について
 対象空港施設及びその指定敷地の上空における飛行については、①の例外しか認められない(②または③の例外は認めない)。

対象空港施設 対象大会関係施設
レッド・ゾーン ①※②③
イエロー・ゾーン ①②③ ①※②③

※管理者(同意権者)は組織委員会

 

飛行のための手続

 飛行禁止の例外が認められた場合、その対象施設周辺地域を管轄する都道府県公安委員会(海域を含む場合は、都道府県公安委員会と管区海上保安本部長)に通報を行う必要があります。
 これに加えて、対象空港周辺地域にあっては、当該対象空港の管理者にも通報を行うことが求められます(ラグビーW杯特措法18条1項・東京五輪特措法31条1項、小型無人機等飛行禁止法9条3項)

 

安全確保措置

小型無人機等飛行禁止法

 以下の安全確保措置が、対象大会関係施設、対象空港、これらの周辺地域における飛行に対して認められます(ラグビーW杯特措法18条1項・東京五輪特措法31条1項)。

 

〇排除命令
 小型無人機等飛行禁止法の規定に違反して小型無人機等の飛行を行う者に対して、機器の退去その他の対象施設に対する危険を未然に防止するために必要な措置をとることを命じることができる(小型無人機等飛行禁止法10条1項)

 

〇排除措置
 排除命令を受けた者が排除命令に従わないとき、その命令の相手方が現場にいないために排除命令ができないとき、または排除命令の暇がないときは、対象施設に対する危険を未然に防止するためやむを得ないと認められる限度において、当該小型無人機等の飛行の妨害、機器の破損その他の必要な措置をとることができる(小型無人機等飛行禁止法10条2項)。

 

〇安全確保措置の主体
・ 警察官(小型無人機等飛行禁止法10条1・2項)
・ 海上保安官(同条項)

 

ラグビーW杯特措法・東京五輪特措法による修正

 対象空港として指定された施設の管理者は、小型無人機等飛行禁止法の規定に違反して小型無人機等の飛行が行われていると認められる場合には、当該施設における滑走路の閉鎖その他の当該施設に対する危険を未然に防止するための必要な措置をとるものとする(ラグビーW杯特措法18条2項・東京五輪特措法31条2項)。

罰則規定

レッド・ゾーンにおける飛行

 飛行禁止の規定に違反して、対象施設及びその指定敷地等の上空(レッド・ゾーン)で小型無人機等の飛行を行った者は、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する(ラグビーW杯特措法18条1項・東京五輪特措法31条1項、小型無人機等飛行禁止法12条1項)。
★レッド・ゾーンにおける飛行は、警察官等からの命令の有無に係わらず刑事罰の対象となります(直罰規定)

 

イエロー・ゾーンにおける飛行

 警察官・海上保安官による排除命令に違反した者は、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する(ラグビーW杯特措法18条1項・東京五輪特措法31条1項、小型無人機等飛行禁止法12条2項)。
★イエロー・ゾーンにおける飛行は、警察官等の命令に違反した場合に刑事罰の対象となります(命令前置)。

 

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