ひと目で分かる! ドローン規制の全体像

河川・河川敷における規制

ポイント

〇河川法は、河川・河川敷におけるドローンの飛行自体を禁止しているわけではありません。
〇ただし、河川によっては、河川管理者の河川管理行為として、ドローン飛行の自粛を求められることがあります。
〇河川・河川敷におけるドローン飛行が認められる場合であっても、一時使用届の提出を求められることがあります。
〇河川・河川敷におけるドローン規制は、河川によって異なります。飛行予定の河川・河川敷の河川管理者に確認されるように心がけてください。

規制の概要

規制の概要

 河川・河川敷におけるドローンの飛行は、河川管理者の管理行為に服する。

規制の趣旨

 河川の適正な利用(安全で快適な河川の利用)

根拠法

 河川法9条1項・10条1項

所管官庁

 国土交通省

河川の使用

 河川の使用形態は、下記の図のように分類されます。
 河川は公共のものであるため、原則として、他人の使用を妨げない範囲において、誰もが自由に使用することが認められています(自由使用)

区分

内容

使用例

河川管理者の許可

自由使用

一般的に認められている河川使用 サイクリング、散歩、釣り

不要

特別使用

許可使用

河川の効用に影響を及ぼすおそれがあるため、一般的にはその使用を禁止するが、特定の場合に申請に基づく河川管理者の許可を受けた者に認める河川使用 工作物の設置(法26条)、土地の掘削(法27条)

必要

特許使用

一般的には許されない特別の使用権を設定することにより行われる河川使用 流水の占用(法23条)、土地の占用(法24条)

必要

河川法による規制

河川管理権者の河川管理権

 河川・河川敷におけるドローンの飛行はどのような規制を受けるのでしょうか。
 河川法は、河川敷も含めて河川の管理について定めていますが、そのなかでドローンの飛行を明確に制限した規定はありません。
 そのため、河川法の規定から直ちにドローン等の飛行が禁止されることはありません
 もっとも、河川法は、1級河川については国土交通大臣(河川法9条1項)を、2級河川については都道府県知事(同法10条1項)を河川の管理権者とし、河川の管理は第1条の目的が達成されるように適正に行う旨を定めています(同法2条1項)。
 そして、河川管理の目的の一つとして、「河川の適正な利用」を挙げています(同法1条)。
 そのため、ドローン等の飛行が、他の河川利用者の安全・快適な利用を妨げるなど、「適正でない利用」と認められる場合には、河川管理者の管理権により、ドローン飛行の自粛を求められることがあります
 また、一部の河川においては、国有地である河川敷地に限り、土地所有者としてドローンの飛行を禁止する例も見られます。

 

一時使用届の提出

 河川・河川敷におけるドローン飛行の自粛は、あくまで河川管理者の河川管理行為として行われるため、全ての河川で求められるわけではありません。
 そのため、自由使用の原則に基づき、自粛を求められることなくドローンを飛行させることができる場合もあります。
 もっとも、その場合であっても、河川管理者への一時使用届の提出を求められることがあります。
【国土交通省HP】京浜河川事務所「河川の一時使用について

 

河川の占用許可

 河川・河川敷におけるドローンの飛行に際して、占用許可(河川法24条)が必要ではないかという問題があります。
 しかし、占用許可における占用は、継続的に存在し続ける施設等により河川区域内の土地を占用することを想定していると考えられます(河川敷地占用許可準則第七参照)。そのため、グライダー練習場やラジコン飛行機滑空場といった施設を設けるのであれば別ですが、ドローンの飛行のように一時的に河川を使用する場合は、占用許可における「占用」にあたらないと考えられます。
 また、占用許可を受けることができる占用主体は、国又は地方公共団体、特別な法律に基づき設立された法人、国又は地方公共団体の許認可などを受けて公益性のある事業又は活動を行う者、水防団体、公益法人等に限定されているため(河川敷地占用許可準則第六参照)、一時的にドローンを飛行させる者が占用主体の要件を充たすことも難しいと考えられます。
 そのため、一時的なドローンに飛行に際して、河川法における占用許可は不要であると考えます。
【国土交通省HP】河川敷地の占用許可について(河川敷地占用許可準則)

河川管理の取り組み

荒川(荒川下流河川事務所)

 荒川下流河川事務所(国土交通省関東地方整備局)では、荒川下流の河川敷において、事故の発生を防ぎ、安全・快適な河川敷の利用を確保するために、新・荒川下流河川敷利用ルールを定めています。
 この中で、ドローンを含めたラジコン飛行機(ヘリコプターを含む)の飛行を、「棄権・迷惑行為」(法律などで禁止されているわけではないものの、その行為を行った結果、他の人に危害を加えたりするおそれのある行為)と位置付けられています。
【国土交通省HP】荒川下流河川事務所「新・荒川下流河川敷利用ルール
 また、同ルールのFAQのなかでは、ラジコン飛行機の飛行について、「動力がないグライダータイプのものであっても墜落の危険性はあり、また、滑空時には他の利用者に恐怖感を与え、近寄ることを妨げることにつながりますので利用できません」として、ドローン等の飛行の自粛が求められています。
【国土交通省HP】荒川下流河川事務所「新・荒川下流河川敷利用ルールについてよくある質問(FAQ)

 

天竜川(浜松河川国道事務所)

 浜松河川国道事務所(国土交通省中部地方整備局)では、天竜川及びその河川敷におけるドローン等の飛行について、河川の自由使用を認めています(平成29年9月8日現在)。
 ただし、ドローン等の飛行にあたっては、事前に一時使用届の提出を求めています。
 なお、平成29年8月17日付で浜松市と国土交通省浜松河川国道事務所の間で「UAV・AIの利活用に向けた連携と協力に関する協定」が締結されました。
 これにより、浜松市が、災害時や緊急時に、浜松河川国道事務所管理区間の天竜川の上空においてドローンを飛行させる場合、一時使用届の提出は事後の届出も認められるようになりました。
【国土交通省HP】浜松河川国道事務所「浜松市と国交省でUAV・AI利活用協定を締結します!

 

淀川(淀川河川事務所)

 淀川河川事務所(国土交通省近畿地方整備局)では、淀川河川事務所の管理する河川のうち、民有地および自治体等管理の河川公園を除いた部分について、ドローン等の飛行を危険・迷惑行為として原則禁止としています。
 もっとも、ドローンの飛行禁止が、河川管理者による河川管理行為の一環としてなされるものなのか、土地所有者として国有地上での飛行を認めないものなのかは、判然としません。
【国土交通省HP】淀川河川事務所「淀川河川事務所管内における無人航空機の飛行について

 

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